環世界

日記

ドーパミン

 

車のフロントガラスに見たことのない虫がついた。

走っていれば飛んでいくかと思い車を走らせるがなかなか飛んでいかない

むしろ耐えているようにも見える。

これではキリがないと思い、申し訳ないがウォッシャー液を吹きかけた

だが虫は飛んでいかない

その虫は私が正面を見るちょうど真ん中に居座っているためかなり邪魔なのである。

別にね、端とかなら放っておくんだけど

真ん中だからどうにかしないと目がチカチカして危ないし、この状況をまずどうにかして変えたいのだ。

ウォッシャー液が効かないとなるとスピードを上げて落とすかワイパーで強制的にその場から離脱(死)させることになる。

虫とはいえど命だし、家族がいるので少しスピードをあげて落とす方法でいこうとスピードをあげた。

だがしかし虫は細い脚で風にも負けぬよう踏ん張っている

なんかもう可哀想になってきた。

もう見なかったことにしようかなって気にもなってくる

でもこのまま放っておくと比較的大きい虫なためかなり視界を遮る&見ていて気分が悪いのでやっぱりこの状況を変えたいという気持ちが結局勝ってしまった

 

その瞬間私の中のストッパーが切れ

その手はワイパーを動かしていた。

 

虫は死んだ。

 

私に見せつけるかのように窓の片隅で血を流して固まっている

 

私は罪を犯した